三人の人質の解放が確認された。

テレビを通じて、三人の元気そうな姿を見て安心した。なんだかとてもうれしかった。

署名活動をした日の深夜、「24時間以内に解放する」という武装勢力からの声明があったが、それ以来、一日たっても二日たっても、情報が入り乱れるばかりで、何の進展もないままだった。大学の授業も始まり、自分たち自身も含めて、世論もマスコミも日常に戻り、人質事件のことは、あまり報道されなくなり、すっかり忘れ去られていた印象すらあった。

そんな中、他国の人質が拘束されたことを聞き、またなかには殺害されてしまった人質もいたということで、非常に心配していた。彼らが目隠しをされ、寝かされ、銃やナイフを突きつけられている映像も見た。また、ファルージャという町の情勢が事件に大きな影響をおよぼしているということだったが、停戦合意がなされても戦闘がつづくなど、必ずしも安定していないようであった。事件の長期化を懸念する向きもあった。

錯綜する情報の中で、ここ最近は、どれもすぐには信じられないという気持ちをもっていたが、放送された映像を見て、今度はほんとに大丈夫だろうという確信を持った。拘束されたときと、同じ服を着ているらしい。疲労感も見える。今井くんの髪もすっかりのびている。

結果的に無事であったことは大変喜ばしいことであると思う。しかし、イラクではまだまだ戦争状態が続いているし、日本人を含め、まだ多くの国の人が武装勢力によって拘束されている。これでイラクに関する問題は一件落着ではないということを忘れてはならないと思う。