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 拉致被害者の証言と六カ国協議。

13日の夕方、中国の北京で六カ国協議が再開された。

この日の夜のニュースで、日本に帰国した拉致被害者の新たな証言が紹介された。

http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/domestic/north_korea_kidnap/

(なお、リンク先のアドレスに「kidnap」とあるが、これは「誘拐」という意味で、日本語の「拉致」とは異なる。忠実に区別して訳すなら「abduction」となる。)

内容をみる限り、確かに比較的踏み込んだ内容の証言で、新しい情報も散見したが、私はこのニュースが明らかにされたタイミングを問題にしたい。なぜ、このタイミングだったのか。何らかの意図−難航する六カ国協議に(あるいは、六カ国協議で全く話し合われていない拉致問題について)、世論の後押しをもってはずみをつける−があるように思えてならない。(NHKにいたっては、夜7時のニュースで、ほぼ同内容の情報を二日にわたって繰り返すような形で放送していた。)

私自身は、「北朝鮮」の核開発をめぐる六カ国の協議をするところに、日本人の拉致をめぐる問題を提示すること自体が適切であるようには考えられない。別の機会を設定して話し合うべきことであろう。(さらに言えば、日朝の関係改善のために、必ずしも日本人の拉致をめぐる問題をとりあげることが、最善の策であるようには思われない。)

3年前の今日9月17日は、日朝平壌宣言が署名された歴史的な日であるが、依然として両国の間には大きな溝があり、国交正常化交渉も進展していないことは非常に残念である。

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